こんにちは。ゆいおです。
平成29年前期の保育士筆記試験に1カ月の独学勉強で一発合格したので、各科目の勉強法・試験出題傾向のポイントについてブログにまとめています。
保育士試験(筆記)を独学で一発合格する勉強法の概要についてはこちらをどうぞ。
今回は、受験科目の一つ、「社会福祉」の勉強法・ポイントについて書いて行きたいと思います。
試験出題の傾向は?勉強のポイントは?
それでは平成29年度前期の試験の傾向を見ていきましょう。
・戦後の日本の社会福祉について 1問
・ノーマライゼーションについて 1問
・地域の福祉制度やサービスについて 1問
・日本の社会福祉概念について 1問
・「子ども・子育て支援法」について 1問
・身体障がい者手帳など、各種手帳について 1問
・福祉分野の法律の流れについて 1問
・社会福祉施策とその法律について 1問
・社会福祉法人について 1問
・障がい者支援・権利について 2問
・生活困窮者や生活保護について 2問
・市町村の福祉計画について 1問
・ソーシャルワークについて 2問
・相談援助について 1問
・少子化について 1問
・福祉サービス利用援助事業について 1問
・社会福祉利用者の保護について 1問
はい。
「児童家庭福祉」に引き続き、見事に問題傾向がバラバラです。
この「社会福祉」、出題範囲がぶっちぎりで一番広い科目です。
私が勉強した体感的にも、保育士試験の中で最も出題範囲の広い科目と感じましたし、
実際に一番ボリュームのある科目です。
しかも、20問中15問が〇×問題。
つまり、設問が〇か×か読み解く力が必要になってきます。
そのため、試験までに問題の文章をじっくり読む訓練をしておかなければなりません。
・・・しかし、この「じっくり読む」というのもなかなか骨が折れるんですよね・・。
なので勉強のポイントは、「児童家庭福祉」と同様に、最後まであきらめずに勉強すること!これにつきます。
特にこちらのブログを読んでくださっている方は、おそらく私がやった勉強法と同様に短期集中で勉強していらっしゃる方が多いかと思います。
そのような短期集中タイプの方にとっては最難関の勉強といえるでしょう。
(逆に言えば、長期間コツコツと勉強されてきた方にとってはそこまで難しい科目ではないはずです。)
「社会福祉」の難易度は?得点アップにつながるテクニックをマスターせよ!
社会福祉の難易度は、上記の通り、短期集中型で勉強されている方にとっては最難関の勉強となります。
それは出題範囲がとにかく広く、「勉強時間が足りない~!!」となるからです(笑)
でも大丈夫。
勉強するのは大変で最難関ですが、試験に出題される問題の難易度はそこまで高くありません。
なぜかというと以下の理由があるからです。
①○×問題、もしくは適切・不適切を選択する問題がほとんどなので、『極端に言い切る表現は大抵×。』というテクニックを使いやすい。
②全く分からない主題の問題が出ても、意外にも常識感覚と推理で正解できる。
ではどういうことなのか、詳しく解説していきます。
①○×問題、もしくは適切・不適切を選択する問題がほとんどなので、『極端に言い切る表現は大抵×。』というテクニックを使いやすい。
では①から検証していきましょう。
以下の問題は平成29年前期の「社会福祉」の問題です。
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次の文は、地域福祉推進主体が既存の制度やサービスでは対応が困難な生活問題に直面した場合についての記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
1 町会・自治会は、地域の支えあいの仕組みを作って対応した。
2 民生委員・児童委員は、民生委員児童委員協議会の指示に従って一人で対応した。
3 ボランティア・コーディネーターは、その生活問題に関する活動を行っているボランティアを紹介するという対応を行った。
4 社会福祉専門職は、その生活問題を抱えている地域住民の代弁者として制度改善の行動を起こす対応を行った。
5 市町村は、その生活問題を抱えている地域住民の尊厳を保持するために必要な福祉サービスを開発するなどの対応を行った。
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正解は2。
極端に言い切る表現というのは以下の赤字・下線の部分です。
「2 民生委員・児童委員は、民生委員児童委員協議会の指示に従って一人で対応した。」
・・・委員なのに、たった一人で対応ってどう考えても変ですよね?
このような極端な表現は大抵×です。
その他にも「~の場合に限り」・「全ての~」・「のみ」・「~だけ 」・「必ず~」・「一切」は大抵×というテクニックも覚えておいてください。
ただし、全ての設問において、この上記の表現が使われているとは限りません。
○×問題の設問の中で、上記の表現がないのに×なものも当然あります。
しかし、上記の表現が含まれていて×なものは多いです。
つまり、上記の表現が出てきた文章があったら、
「この文は×の可能性が高いぞ」と頭に置きながら他の文章も読み進めてください。
そして、その他の文章で〇か×か分かったものと、上記のテクニックを使って×にカウントしたものを頼りに選択肢を絞り、正解を導き出してください。
そうすれば、設問中に全っっく分からない、見当もつかない設問が含まれていても正解にたどり着けるのです。
いいですか?
問題の中には、全然わからない問題が登場するのは当たり前です。
試験問題を作成している方々は、過去問と内容が被らない問題を作成するように努めていますし、予想問題集をやったところで、予想が当たるのは稀です。
そうなると、まっさらに「はじめまして」の問題に遭遇する確率はかなり高くなります。
そんな時に、①のテクニックを使って乗り切ってください。
②全く分からない主題の問題が出ても、意外にも常識感覚と推理で正解できる。
そして次は②の検証です。
以下の問題は平成29年前期の「社会福祉」の問題です。
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次の文は、内閣府経済社会総合研究所が行った「少子化と夫婦の生活環境に関する意識調査」(2012年)の項目の一部である。20代~40代の子育て中の人に対し、子どもを育てていて負担に思うことや悩みについて聞いた調査項目である。
その中で最も回答の多かった項目を一つ選びなさい。
1 気持ちに余裕をもって子供に接することができない
2 子育てで出費がかさむ
3 子育てによる身体の疲れが大きい
4 仕事や家事が十分にできない
5 子どもが言うことを聞かない
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答えは2。
最近では高等教育の無償化を検討する政策が検討され始め、いかに子育て(つまり教育)にお金がかかるか、そして、それを理由に子供の数が減っているかが分かります。
お子さんのいる方なら、間違いなくすぐに2を選択できると思いますが、
お子さんがいらっしゃらない方も推測や常識的感覚で回答ができるはずです。
試験の頻出傾向!
広すぎる出題範囲ですが、以下の内容はしっかり押さえておきましょう!
・ノーマライゼーション
・イギリス社会福祉の歴史
・海外での20世紀の社会福祉の流れ
・戦前戦後の日本の社会福祉の歴史
・生活困窮者・障がい者の支援
・社会手当(児童扶養手当・特別児童手当など)の種類と対象者
・ソーシャルワーク
・パールマン4つのP
まとめ
社会福祉は、テキストを読むのも、問題を読むのも一苦労するほど範囲が広い広い科目です。
しかし、こちらで紹介したテクニックを使用し、過去問を解きまくって問題を読み解く力を付けておけば怖い科目ではありません!
私の場合、広すぎる出題範囲を丸暗記なんてできず、半ばあきらめ気味に試験を受けましたが(笑)、なんと結果は100点中、75点。
他の科目と比べても、点数は悪くないほうでした。
つまり、この「社会福祉」の科目に必要なのは完璧な暗記ではなく、文章を読み解く力、そして応用力と推理力です。
そしてその読解力と推理力は、他の科目同様に過去問を解きまくって身に着けました。
どうか皆さまも、「社会福祉」の問題を解く感覚を過去問で身に着けて試験に挑んでください!!